秋はサイクリングではベストシーズンですが、時間帯によっては気温が低く、ヒルクライムの下りでも体温を奪われがちです。
体温が奪われると、パフォーマンスも低下しますので細かなレイヤリング調整が必要です。
レイヤリングとは?
レイヤリングって、いわゆる重ね着をすることです。
ただし重ね着にはちゃんとしたルールがあるのはご存じでしょうか?
私は歩行による登山はしませんが、サイクリングのヒルクライムは似たような状況ですね。
サイクリングも出発時間や季節、高度、天候によって刻々と気温や湿度などが変わっていきますよね。
登山はレイヤリングが最も重要で、時に生死を分けてしまうことから、登山に関する情報サイト(YAMAP MAGAZINE)を参考にまとめました。
どうしてレイヤリングが必要?
レイヤリングはどうして必要なんでしょうか?
それは、色々な機能を持つウェアを重ねて着る事による相乗効果といえます。
下から順に、
①肌に直接触れる物(ベースレイヤー)には速吸速乾性の物を着て、汗の素早い処理をします。
②熱がこもり過ぎないように通気性が良く、それでいて体温調整を図れるウェア(ミッドレイヤー)を着ます。
③最後に、雨や風などの状況から体を保護する為のアウター(アウターレイヤー)が必要になります。
これらの各レイヤーは、それぞれ1枚ずつだけならば目的の機能以外には対応できませんが、重ねて着る事によって相乗効果が得られます。
汗による体温低下の防止、体温の調整、外的要因からの保護といった、サイクリングや登山における体調の調整をする事ができます。
レイヤリングを間違えるとどうなる?
サイクリングウェアや登山ウェアは基本的に高性能ですが、組み合わせを間違えると効果が半減してしまうこともあります。
高性能なジャケットでいくら風をさえぎり、雨をはじいても、直接肌に触れるベースレイヤーに吸湿速乾性能がなければ、せっかくの高性能も十分に発揮されません。
レイヤリングができているかどうかで、走行中や登山中の安全性や快適さが大きく変わります。
冬山登山なんかでは、生命の危険すらありますよね。
レイヤリングの基本はこの4アイテム
ベースレイヤー
直接肌に触れる、一番下に着用するウェア。汗を吸いとり、水分を発散させ、肌をサラサラの状態に保つ効果があります。
アンダーウェア(下着)もここに分類できます。
撥水性や疎水性のある”肌をドライに保てる”機能素材を選ぶのがベストです。
次に重要なのはフィット感。フィットしていないウェアを着用していると、素材の性能が有効に機能しなかったり、肌が擦れてしまうといったトラブルもあります。素材と合わせてフィット感も重要です。
● ミドルレイヤー(中間着)
ベースレイヤーから移動してきた水分(汗)を素早く吸収して拡散(乾燥)する役割があります。
ミドルレイヤーとは、シャツなどの中間着のこと。ベースレイヤーから移動してきた水分(汗)を素早く吸収して拡散(乾燥)する役割があります。購入時にチェックすべき点は、やはり素材です。購入時はタグを確認するなどして、吸水性、速乾性の機能があるウェアを選びましょう。
ところで、吸水性という点では「綿素材」も該当しますが、ミドルレイヤーにはお勧めできないようです。なぜなら「綿素材」は「乾きが遅い」という欠点があるからです。ベースレイヤーの箇所でも触れましたが、登山シーンの「濡れ」は大敵です。汗や雨によって濡れた状態が長く続くと、体温が奪われ低体温症のリスクにもつながるため、基本的に綿素材はNGと考えましょう。
ウール素材は吸湿性に優れますが、綿素材同様に乾きが遅いのが欠点。最近では、吸水性、速乾性の機能にすぐれた化学繊維が使われたウェアが多く活躍しています。なかには抗菌や防臭加工も施されているものもあるので、自分に合ったものを選びましょう。
● サーマルレイヤー(保温着)
ダウンやフリースなどの保温を目的とするウェア。ミドルレイヤーとアウターレイヤーの間にサーマルレイヤーを挟むことで、温かい中間層が生まれ、体温が保たれます。ただ、サイクリングではあまり動きにくいものは使いづらいでしょう。薄くても保温性が考えられた素材を選びましょう。
● アウターレイヤー
一番外側に着用するウェア。防水性・防風性のあるレインウェア(雨具)やアウタージャケットなどがここに分類されます。
※サーマルレイヤーをミドルレイヤーの一つとして位置付け、3アイテムで構成する考え方もあります。
PEARL_IZUMI パールイズミの5℃対応 キルトジャケットとは?
サイクリングウェアの国内ブランド、PEARL_IZUMI パールイズミさんは常にサイクリングウェアを進化させているブランドで私の好きなブランドの一つです。
風洞実験による素材の選定や開発者自らの実走を行うなど研究開発に積極的です。
2020年秋冬アイテムで新発売のキルトジャケットをご紹介します。
キルトジャケットの快適性を支える2層サンドイッチ構造
表面は軽量タフタ素材(厚さは0.15mm)で、外気の侵入をシャットアウトしています。
裏面のメッシュ部分は中空異型断面糸の採用により、適切な保温性と軽さが確保されています。
この二つの間に空気の層が挟まれることにより、軽さと温かさが両立されています。
通常の1.3倍の温かさを達成。
パールイズミ社の実験結果によると、通常のジャケット素材と比較して1.3倍の温かさを達成しているそうです。
身体から出る不要な汗や熱は素早く逃がしつつ、適切な保温が実現されています。
さらに重量も(通常の厚手ジャケットと比較して)35%以上も軽いそうです。
ヒルクライマーにもありがたい素材ですよね。
軽さと温かさのバランスは相反しがちですが、両立したこのジャケットは注目です。
ヒルクライムの下りや小雨にはウインドブレーカーが便利
さらにあると便利なのがウインドブレーカーです。
ヒルクライムの下りや小雨で外気をシャットアウトしたいときには、ウインドブレーカーがあれば万全です。
パールイズミなら、安心素材ですので一枚持っておくと便利ですよ。
まとめ
秋冬サイクリングでは、レイヤリングによる体温調整が重要です。
レイヤリングの基本について書きました。
秋冬も寒さや風の中でもできるだけ快適にサイクリングを楽しみましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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