東京2020オリンピック 男子自転車ロードレースで熱い戦いが始まりましたが、最終日に梶原悠未選手(筑波大学大学院)が見事銀メダルを獲得しました。日本女子自転車界で初のメダル獲得となる快挙でした。
トラック競技は静岡県の伊豆ベロドロームで行われました。静岡県は非常事態地域ではないため、ベロドロームはオリンピック会場の中では珍しく観客が入場できる場所となっていました。
銀メダルを獲得したオムニアムとは?
自転車競技の中距離4種目を1日で行い、合計点を競うのがオムニアム。
名前はラテン語で「全て」を意味する言葉に由来しており、その名の通り、スピード、持久力、技術、駆け引きと、自転車レースの総合力が試されます。
「スクラッチ」「テンポレース」「エリミネーション」「ポイントレース」の順に行われました。
スクラッチでは大規模な転倒が発生
1種目目のスクラッチレースでは、終盤に少なくとも9人の選手が巻き込まれた大規模なクラッシュが発生し、ロンドンとリオの金メダリストであるローラ・ケニー選手を含む多くの有力選手が負傷しましたが、梶原選手は巻き込まれずに2位でフィニッシュしました。
2種目目のテンポレースでは、3回のスプリントでポイントを獲得したジェニファー・バレンテ(アメリカ)が3位、1回のスプリントでポイントを獲得した梶原選手が5位となりました。テンポレース2位には最終銅メダルを獲得したカーステン・ワイルド(オランダ)が入り、表彰台の可能性が高まりました。
3種目目で梶原がいい位置に
3種目目の2周ごとに最下位の選手が脱落するエリミネーションレースでは最後の2人までに残って2位に入り、この時点で合計108ポイントを獲得してトップと2ポイント差の2位につけました。
ポイントレース決勝終盤で梶原選手が落車するトラブル
ポイントレース決勝では、残り8周のところで梶原は転倒し、ジャージが破れるほどでしたが、選手やバイクに大きなダメージなくすぐにレースに復帰しました。
梶原選手はトラブルにも負けずにレースを完走し、最終的に110点を獲得し、108点で銅メダルを獲得したオランダのカーステン・ワイルドを抑えて、銀メダルを獲得しました。ジェニファー・バレンテ(アメリカ)は124点で金メダルを獲得しました。
レース後にカーステン・ワイルド(オランダ)が梶原を称賛
カーステン・ワイルド(オランダ)は、「日本の女子オムニアムが世界のトップレベルと戦えることを証明できた」と語りました。
「メダルを獲得できたことを嬉しく思います。今までの努力が実った結果です」と涙ぐむ梶原選手の姿がありました。「毎日、母と一緒に、吐きそうになりながら練習していました。チャンピオンになるつもりでここまで練習してきたので、その意味では本当に悔しいです」とインタビューに答えていました。
まとめ
海外のニュースサイト記事なども参考にしながら、東京2020オリンピックで日本の女子自転車界に初のメダルをもたらした梶原悠未選手のレースを振り返りました。
筑波大学大学院で梶原選手はまさにこのオムニアムレースの研究をしているとのことで文武両道が花開いた快挙だったようですね。
日本では自転車ロードレースは、特に女子に至っては、まだまだマイナー競技かもしれませんが、オムニアムレースはいろいろな力がないと勝てない難しいレースにみえました。梶原選手、銀メダル獲得すばらしかったです。
今後もロードレースやトラック競技での日本人の活躍を願っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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